スペックは決まった。予算も決まった。でも、「どこのメーカーで買えばいい?」で止まっていませんか?
結論から言うと、どのメーカーで買ってもCPUやGPU自体の性能は同じです。BTOメーカーは、同じメーカーのパーツを使って組み立てるため、ベンチマーク上の最大性能に差は出ません。
ただし、2026年は事情が少し違います。「冷却設計」「保証制度」「サポート体制」の違いが、長期的な使い勝手に直結するようになっています。特にドスパラが2026年2月から「最長5年保証」を開始したことは、BTO業界の常識を変える動きです。
この記事では、2026年2月時点の主要BTOメーカーの違いを整理します。
BTOメーカーとは
BTO(Build to Order)とは、注文を受けてから組み立てる方式のことです。
BTOと量産品の違い
| 項目 | BTO | 量産品(NEC、富士通など) |
|---|---|---|
| 構成 | 自由にカスタマイズ可能 | 固定 |
| 価格 | 同じ性能なら安い | 高め |
| サポート | メーカーによる | 手厚い傾向 |
| ターゲット | ゲーマー、クリエイター | 一般家庭、企業 |
BTOメーカーのメリットは「自分に必要なスペックだけを積める」ことです。不要なソフトや大容量HDDを避けて、その分をGPUやSSDに回せます。
日本のBTO市場シェア
2026年時点で、ゲーミングPCのBTO市場は以下の4社がシェアの大半を占めています:
- ドスパラ(Galleria / Raytek)
- マウスコンピューター(Mouse / G-Tune)
- ツクモ(eX.computer / G-GEAR)
- パソコン工房(iiyama PC)
「性能は同じ」の本当の意味
「どのメーカーで買っても性能は同じ」というのは、半分正解で半分不正解です。
シリコンレベルでは同じ
CPU(Intel/AMD)、GPU(NVIDIA/AMD)、メモリ、SSDといった主要パーツは、全世界共通のサプライチェーンから供給されています。同じ「Core Ultra 9 285K」と「RTX 5080」を使っている限り、理論上の最大性能にメーカー間の差はありません。
でも「持続性」は違う
2026年のハイエンドパーツは、冷却性能によって動作クロックが自動調整されます。ここがメーカーごとの設計思想の違いに出ます。
| メーカー | 設計思想 | 結果 |
|---|---|---|
| ドスパラ | 大口径ファンで吸排気重視 | 高負荷でもブーストクロックを維持しやすい |
| マウス/G-Tune | 静音性・メンテナンス性重視 | 長期運用での安定性、静かさ |
| ツクモ | 市販マザーボード採用 | BIOS設定の自由度、VRM品質保証 |
マザーボードの違い
安価なモデルでは、チップセットは同じでも電力供給回路(VRM)が簡素なOEM向けマザーボードが採用されることがあります。Core Ultra 9のような高消費電力CPUを積む場合、長時間負荷で電力供給制限(スロットリング)が発生するリスクがあります。
結論:一般的な使い方なら「性能は同じ」で問題ありません。しかし、長時間高負荷をかける(配信しながらゲーム、レンダリングなど)なら、ケースの冷却設計に注目してください。
主要4社の特徴比較
一覧表
| 項目 | ドスパラ | マウスコンピューター | G-Tune | ツクモ |
|---|---|---|---|---|
| ブランド名 | Galleria / Raytek | Mouse | G-Tune | eX.computer / G-GEAR |
| 価格帯 | コスパ〜ハイエンド | 幅広い | ゲーミング特化 | コスパ〜ハイエンド |
| カスタマイズ | ◎ 豊富 | ◎ 豊富 | ◎ 豊富 | ○ 普通 |
| 電話サポート | 平日10〜19時 | 24時間365日 | 24時間365日 | 平日営業時間内 |
| 保証期間 | 最長5年※ | 1〜3年 | 1〜3年 | 1年(延長可) |
| 即日出荷 | ◎ 可能 | ○ | ○ | ○ |
| 特徴 | スピードと長期保証 | 手厚いサポート | eスポーツ公式採用 | 市販パーツ採用 |
※ドスパラ「セーフティサービス」(月額980円)加入時
2026年の大きな変化:保証とサポート
| 項目 | 変化 |
|---|---|
| ドスパラ | 2026年2月より「セーフティサービス」の保証期間が最長5年に延長(物損カバー) |
| マウス/G-Tune | 24時間365日電話サポート継続、アジア競技大会eスポーツ機材協賛 |
| ツクモ | 年末年始休業あり、サポートは通常営業時間内 |
各メーカーの詳しい解説
ドスパラ(Galleria / Raytek)
特徴
- 即日出荷:注文翌日に届くスピード感
- 5年保証(2026年2月〜):月額980円で物損(落下・水濡れ)まで最長5年保証
- 冷却重視の設計:高負荷時の性能維持に強い
- カスタマイズ自由度が高い:細かいパーツ変更に対応
2026年の注目ポイント:セーフティサービス
2026年2月1日から、ドスパラの「セーフティサービス 新納得プランS」の保証期間が従来の3年から最長5年に延長されました。
これ何がすごいかというと:
- 通常の故障だけでなく、自分で落とした・水をこぼしたなどの過失もカバー
- PCの法定耐用年数(4年)を超える5年間保証
- 月額980円で、4年間なら約4.7万円のランニングコスト
「BTOは壊れやすい」「長期サポートが不安」という懸念を覆す制度です。
向いている人
- すぐにPCが欲しい人
- 長く使いたい人(4〜5年)
- 高負荷をかける人(配信、レンダリング)
代表的なシリーズ
| シリーズ | 位置づけ | 予算目安 |
|---|---|---|
| Galleria XF | ハイエンド(RTX 5080/5090) | 45〜55万円 |
| Galleria ZA | ミドルハイ(RTX 5070 Ti) | 35〜42万円 |
| Galleria RM | ミドル(RTX 5060 Ti) | 25〜32万円 |
| Galleria XA | エントリー(RTX 4060/5050) | 18〜24万円 |
マウスコンピューター(Mouse)
特徴
- 24時間365日電話サポート:他社にない強み
- サポートが手厚い:初心者に優しい対応
- 幅広いラインナップ:オフィスPCからハイエンドゲーミングまで
- リカバリーサービス:遠隔サポートなど独自サービス
向いている人
- PCに詳しくない人
- 深夜にトラブルシューティングしたい人
- 長く安心して使いたい人
注意点
- 同じ構成だと他社より若干高めになることがある
- ゲーミング特化ならG-Tuneのほうが構成が良い場合も
G-Tune(マウスコンピューターのゲーミングブランド)
特徴
- eスポーツ公式採用:2026年愛知・名古屋アジア競技大会の機材協賛
- JeSU(日本eスポーツ連合)オフィシャルスポンサー
- 24時間365日電話サポート:マウスコンピューターと同じ体制
- ゲーマー向けに最適化された構成
2026年の注目ポイント:アジア競技大会機材協賛
G-Tuneは、2026年愛知・名古屋アジア競技大会のeスポーツ競技において機材協賛を行います。
アジア大会という国際的な舞台で採用されるということは、以下の証明になります:
- 過酷な競技環境に耐える安定性
- プロ選手が認める品質
- 国際的な競技基準を満たす信頼性
「信頼性」を重視するなら、この実績は無視できない要素です。
向いている人
- 本格的にゲームをやりたい人
- サポートを重視する人
- 信頼性の高いメーカーを選びたい人
代表的なシリーズ
| シリーズ | 位置づけ | 予算目安 |
|---|---|---|
| NEXTGEAR | ハイエンド(RTX 5080/5090) | 48〜60万円 |
| G-Tune | ミドル〜ハイエンド | 32〜50万円 |
| m-Book G | ゲーミングノート | 22〜45万円 |
ツクモ(eX.computer / G-GEAR)
特徴
- コスパ重視のラインナップ:安い構成が見つかりやすい
- 市販マザーボード採用:ASUSやMSIのリテール品を使用
- BIOS設定の自由度が高い:自作派にも好まれる
- パーツの品揃え:自作パーツの販売も強い
注意点
- サポートは平日営業時間内(年末年始休業あり)
- 店舗が関東中心(地方は持ち込み修理が難しい)
向いている人
- 予算を抑えたい人
- 自己解決能力のある人
- 自作にも興味がある人
2026年のCPU選び:Intel vs AMD
スペック表の数字だけでCPUを選ぶと、後悔する可能性があります。
型番の数字 ≠ ゲーミング性能
多くの人は「Core Ultra 9 > Core Ultra 7 > Core Ultra 5」と考えてしまいますが、ゲーミング用途ではこの常識が当てはまらないケースがあります。
| CPU | 位置づけ | ゲーミングでの評価 |
|---|---|---|
| Intel Core Ultra 9 285K | 最上位 | 一部のゲームでパフォーマンス問題が報告されている |
| Intel Core Ultra 7 265K | 上位 | バランス良好 |
| AMD Ryzen 7 9800X3D | ミドル | ゲーミング特化で圧倒的支持 |
| AMD Ryzen 9 9950X | 最上位 | マルチタスクに強い |
Ryzen 7 9800X3Dが選ばれる理由
AMDの「3D V-Cache技術」を搭載したRyzen 7 9800X3Dは、ゲーミング用途において非常に高い評価を得ています。
- L3キャッシュが大きく、ゲームの読み込みが速い
- 多くのタイトルでCore Ultra 9より高いFPSを叩き出す
- 価格もCore Ultra 9より安い
選び方の目安
| 用途 | おすすめCPU |
|---|---|
| ゲーミング専用 | Ryzen 7 9800X3D |
| ゲーム + 配信 | Ryzen 9 9950X または Core Ultra 7 |
| 動画編集・レンダリング | Core Ultra 9 または Ryzen 9 |
| 予算重視 | Ryzen 5 9600X または Core Ultra 5 |
価格帯の実勢データ
2026年2月時点の実際のBTO価格帯です。
| クラス | 構成例 | 予算目安 |
|---|---|---|
| ハイエンド | RTX 5090 + Core Ultra 9 / Ryzen 9 | 50〜60万円 |
| ハイエンド | RTX 5080 + Ryzen 7 9800X3D | 45〜52万円 |
| ミドルハイ | RTX 5070 Ti + Ryzen 7 9800X3D | 35〜42万円 |
| ミドル | RTX 5060 Ti + Core Ultra 5 / Ryzen 5 | 25〜32万円 |
| エントリー | RTX 4060 / 5050 + Core Ultra 5 | 18〜24万円 |
価格の変動要因
- 決算セール(2〜3月):フロンティアなどが攻撃的な価格設定を行う傾向
- 新製品発売直後:RTX 50シリーズは品薄で価格が高止まり
- 為替・部材コスト:2026年は「マウスエフェクト」と呼ばれる価格高騰傾向あり
選び方のポイント
結論:まずは「何を重視するか」で決める
| 重視すること | おすすめメーカー |
|---|---|
| 「使い方の安心」(24時間サポート) | マウスコンピューター、G-Tune |
| 「故障リスクへの安心」(5年保証) | ドスパラ |
| スピード(今すぐ欲しい) | ドスパラ |
| コスパ | ドスパラ、ツクモ |
| 信頼性の実績(eスポーツ採用) | G-Tune |
| 自由度(自作派寄り) | ツクモ |
選び方のステップ
- やりたいゲームを決める
- そのゲームに必要なスペックを調べる
- 予算を確定する
- CPUはゲーミングならRyzen X3Dを検討
- 重視する「安心」の種類でメーカーを決める
Officeはどうする?
対象記事では「別途購入のほうが安い」と書きましたが、正確には使い方によります。
導入コスト比較(2026年版)
| 導入形態 | 価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| BTOバンドル(OEM) | 約2.8万円(本体に上乗せ) | そのPCでしか使えない。買い切り。5年以上使えば最安 |
| 別途購入(永続版) | 約4.1万円 | 2台で利用可能。PC買い替え時も移行可 |
| Microsoft 365(サブスク) | 月額2,130円(年2.1万円) | 最新機能、1TBクラウド、5台同時使用 |
結論
- 1台だけ、5年以上使う → BTOバンドルが最安
- 複数デバイス使う、クラウド欲しい → Microsoft 365
- PC買い替え予定あり → 別途購入の永続版
よくある質問
Q1. 結局、どこで買えばいい?
A. 重視する「安心」の種類で決めてください。
- 使い方が不安 → マウスコンピューター・G-Tune(24時間サポート)
- 故障リスクが不安 → ドスパラ(5年保証)
- どちらもそこそこ → セールをやっているところ
Q2. 保証は必要?
A. ドスパラなら月額980円で5年保証が付くので、加入を検討すべきです。
パーツの故障率は使用年数とともに上昇します(バスタブ曲線)。4〜5年使う予定なら、5年保証は非常に強力な選択肢です。
Q3. CPUはどっちがいい?
A. ゲーミング専用ならRyzen 7 9800X3Dを強く推奨します。
Core Ultra 9の「9」という数字に惑わされないでください。ゲーミング性能だけで見れば、Ryzen 7 9800X3Dの方が安定して高い評価を得ています。
Q4. 自作とBTOどっちがいい?
A. 初心者はBTO、こだわり派は自作。
| 項目 | BTO | 自作 |
|---|---|---|
| 失敗リスク | 低い | 高い |
| 学習コスト | なし | 高い |
| トラブル対応 | メーカーに任せられる | 自分でやる |
| 満足感 | 普通 | 高い |
Q5. 中古は避けるべき?
A. 初心者は新品のエントリー構成をおすすめします。
中古PCは保証期間が短く、パーツの寿命が不明です。18万円の新品と15万円の中古なら、新品の方が結果的に安くなることが多いです。
Q6. 即日出荷は本当に翌日届く?
A. ドスパラなら可能です(在庫ある場合)。
RTX 50シリーズのような新製品直後でも、ドスパラは豊富な在庫で翌日届くケースが多いです。「今すぐゲームしたい」なら選択肢に入ります。
まとめ
2026年のBTOメーカー選び、押さえるべきポイントは3つです:
1. 「性能は同じ」は半分正解
CPUやGPU自体の性能は同じですが、冷却設計やマザーボードの違いで「持続性」に差が出ます。長時間高負荷をかけるなら、ケース設計に注目してください。
2. 保証とサポートが大きく進化
- ドスパラ:2026年2月から最長5年保証(物損カバー)
- マウス/G-Tune:24時間365日電話サポート、アジア大会機材協賛
「安心」の種類で選ぶのが正解です。
3. CPUは数字で選ばない
ゲーミング用途なら、Core Ultra 9よりもRyzen 7 9800X3Dの方が満足度が高い可能性があります。型番の数字ではなく、用途に合わせて選んでください。
メーカー選びの目安(2026年版):
- 迷ったらドスパラ:5年保証と即日出荷
- サポート重視ならG-Tune:24時間対応とeスポーツ実績
- コスパ重視ならツクモ:安い構成が見つかりやすい
- 初心者ならマウスコンピューター:手厚いサポート
※価格は2026年2月時点の目安です。セール、在庫状況、為替などで変動します。
※特定のメーカーとの提携はありません。中立な立場で情報を提供しています。
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